稲の白い花


まだまだ残暑がきびしいけれど
歩いて数分の近所の田んぼまで行けば
稲穂には少し早いけれど
稲の緑色した楕円形のが風に揺れていた。
秋の訪れを感じた。

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子供のころは田んぼだらけだった、わたしが住む地域も
最近は開発されて、住宅・工場がどんどん増えている。

レンゲソウを摘んだり、カエルをとったりして
わたしたち子どもにとっては、恰好の遊び場だった。
(今やったら、田んぼに入ったら注意されるかもな~?)

「田んぼの横は涼しかったな・・」
家のとなりが田んぼから工場になったという近所の人が
そう話していた。

水があるところは、やはり涼しい。
建物が建つと、どうしてもエアコンの室外機や
コンクリートの照返しなんかで
その辺りの温度は上がっていく。

秋風が吹いたら、稲穂は波が泡立つように
さわさわさわと揺らされていく。
カエルの鳴く声。稲の白い花の匂い。

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あたりまえだった光景が、あたりまえじゃなくなっている。
だからこそ、大切にしたい。(って自分の田んぼじゃないけど)

6月には娘と田んぼで、オタマジャクシやアメンボを探したり
田植えも見させてもらった。

田植えは、個人でするのは大変だから
田んぼを持っている近所どうしが協力しながら
しているようだ。

今日は〇〇さんの田植え。明日は〇〇さんの田植え。
といったふうに。

いまは、ほのぼのとした光景の田植えも
古くは、田んぼの水をめぐって「水争い」という
水の取り合いのようなものがあったと聞く。
このあたりに住むのが声が大きいのは、そのケンカの名残
とも言われるが、真相は分からない。

日本語に「水に流す」「水くさい」「水をさす」「水いらず」など
水に関する言い回しが多いのは、水が日本人の生活にとって身近で、尊い
ものであったことの表れだろう。
外国語に訳せない言葉もたくさんあるらしい。

「水の尊さ」「田んぼの涼やかさ」
そういうことを想って
田んぼの横を保育園に行く娘をのせた自転車で走る。

この光景はあたりまえのまま
残ってほしいなと願いながら。



きょうのえほん
 「かかしのじいさん」
   深山さくら 作
   黒井健 絵 

かかしのじいさん [ 深山さくら ]

価格:1,404円
(2019/9/4 17:51時点)
感想(1件)

「稲の白い花の匂い」とさっきは書いたけど
稲に白い花が咲くというのを、実をいうと
この絵本を読むまで知らなかった。

実がなるんだから、花は当然咲くんだけど、
そんなもの見たことあったかな~?
と思った。

それで、ちょうど、今頃行けば見れるだろうと
ちかくの田んぼに観察に行った。

ありました。ありました。
でも、頭皮のフケ?かと思うような
こまか~い白い花で、イメージしていたものとは違った。

でも、もうちょっと調べてみたら、米は午前中に花が咲いて、
2時間ほどでしぼんでしまうとのこと。
花の命は短かった!
わたしは夕方に見に行ったから、咲き終わったのを見てたんやな~
だからフケに見えたんや~

絵本に書いてあった「匂い」はどうや?
と思ったけど、自分の田んぼじゃないから
ちぎって匂いを嗅いだりはできない。

でも、あたり一面に甘くて懐かしい香りが・・。
これのことかな?ととりあえず、半分納得して
家路についた。

「かかしのじいさん」は図書館でたまたま手に取った。
5歳の娘が「黒井健」さんの絵本「ハナミズキの道」
が前から大好きでよく読んでいた。

それで、この絵本は黒井健さんだけど
いつもとちょっと雰囲気が違うので
かえって気になって、借りて帰ってきた。

読んでみると、今の季節にぴったりだし
稲に白い花がさくことや
かかしじいさんの
麦わら帽子に雀がしたフンから
花まで咲くこともあるんだって知れた。

おまけにすずめとじいさんのやりとりが
可愛らしくて、読み終わったら、
ほんわりした気持ちになれたな。

白い花を写真で撮った。
夕方の写真やからフケ感がすごいかもしれない。
興味のある方は、写真を穴が開くほど
見てみてください。
きっと、白い花がみつかるはず。

今、すごい雷鳴が!カミナリはやく止んで~
では、次をお楽しみに!
せやけど、まじで怖いな・・カミナリ。