春のおとずれ


昨晩、蕗のとうを天ぷらにして食べると、
ほろ苦さと共にいい香りがして
春だなぁ。

 

f:id:nonbiriyukou:20190306155637j:plain

 

食べることで、季節も感じられるのが嬉しい。

三月になると、いろんなところで春を見つけられる。
つくしがぴょこぴょこ生えてくるし、
菜の花のキイロもかわいいですね。

梅の芳しい香りもただよってきます。

 

f:id:nonbiriyukou:20190306160419j:plain

「東風吹かば にほひおこせよ 梅の花
あるじなしとて 春なわすれそ」
(訳 梅の花よ (主の)わたしがいなくなっても
春がきたら 忘れないで花をさかせてくれよ)

 菅原道真があらぬ罪で、大宰府に流されるとき、
詠ったとされています。

 学習漫画 人物日本の歴史(集英社)で
この話を知った小学生の時からずっと好きな歌です。

道真公の庭から梅の香り、道真の無念さ、
そういったものが時を超えて現代まで届きそうです。


ちかごろは自然の香りより、人工的な香りが好まれるでしょうか。
道を歩いていると、どこかの洗濯物から
柔軟剤のにおいが漂ってくることがあります。

コマーシャルで、「排水口のぬめり」から
バイ菌のイメージの画像がいっぱい出てきたり、

息子たちが家にドカドカと帰ってきて、
「臭い!」とお母さんが顔をしかめるシーンが演出されたり。

そういうものの影響で、においに敏感に
なりすぎてるんじゃないだろうか。

ふつうに掃除して換気していれば、
そこまで臭い場所はないし、汚いということもない。

こどもたちがそのコマーシャルを、真剣に見ていたから

「お母さんな、これちょっと、大げさに言い過ぎてると思うわ~
高校生のとき、同級生をこんなに臭いって思ってなかったわ。」
と伝えました。

企業は、商品を売らないといけないから、誇張して表現する。

菌のネガティブ・キャンペーンみたいになってますね。

仕方ない面もあるんだろうけど、幼いころに子どもがそれを
何度も見ると「汚いイメージ」みたいなのができあがってしまいそう。

自分のことを臭いって思いこむ病気もあるらしいし、
やはり過剰に表現するのはよくない。

そして、気にし過ぎるあまり、
現代人(外国の人はどうなのかは分からないけど)
は消臭・抗菌・香りづけに舵を切ってしまっている。

清潔にすることは、大切だけれど、行き過ぎはどうしたものか。
消臭だけでなく、香りをつけると、もともと自然界にある素敵な香りは
存在感をなくしてしまう。

 柔軟剤に「半径30センチのハピネス」にしてもらわなくても、
自然界そのものに香りのハピネスはあると思うんです。

それは、
布団を干したときのほっこりおひさまの匂いかもしれないし、
赤ちゃんの甘い匂いかもしれないし、
あるいは梅からの春を知らせる便りかもしれない。

そんな香りを日々、感じていたい。

  

「くんくん、いいにおい」という絵本。

この絵本には、おいしいにおい。甘いにおい。すっぱいにおい。
いろんな匂いがでてきます。

優しい絵のタッチが懐かしい匂いを思い出させてくれます。
こどもと大人、一緒になって楽しめます。

思い出の匂いの話って、たぶん誰にでもあると思う。
こどもさんに聞かせてあげてください。

匂いは記憶と深くつながっていると、この本を見るたび感じます。

 

くんくん、いいにおい 絵本 子供 赤ちゃん 幼児 おすすめ 人気 知育 1歳 2歳 誕生日 誕生日プレゼント 出産祝い

価格:1,296円
(2019/3/6 16:17時点)
感想(0件)